1月31日から2月1日まで開催された今年初のFOMCが終了し、
米連邦準備理事会(FRB)はフェデラルファンド金利の誘導目標を
事前予想通りの0.25%引き上げ、
4.50ー4.75%としました。
これは誰もが予想していた通りであったわけで、
注目されていたのはその後のパウエルFRB議長の会見内容です。
2023年初のFOMCだったこともあってか、
かなり力の入った会見になっていたようで
現状と今後の見通しについて多くの内容が語られました。
会見内容にあった個人的に注目する項目をいくつかご紹介します。
・過去一年、我々は力強い行動を行ったが、効果はまだ感じられない。
・米国経済は昨年、大幅に減速した。
・十分な成果を出すためには継続的な利上げが適切で、しばらくは維持する必要がある。
・これまでの経験から早すぎる緩和は警戒する。
・ターミナルレート(利上げの最終到達点)がどこかはまだ決定していない。
・過去三か月のインフレ指標は、これまでの利上げペースが適切であることを示しているが
インフレ鈍化を確信するためには、更なる証拠が必要。
・世界情勢はやや改善しているが、道のりはまだ長い。
マーケットが気にしている今後の金利動向は、
会見内容から見るとまだ当面の利上げは行っていく予定であって
市場が予測する利下げを行うには相当の注意が必要なので
簡単には行いませんよ!ってことのようです。
この結果を受けて、
ドルインデックスは下落することとなりました。
個人的に節目とみられたサポートラインを割り込む動きとなったわけですが、
昨日は大きく切り返しており、
いまは再度サポートラインの上での推移になっています。
ただ、一度割り込んでいることから
次に下に振れた場合には心理的節目である100を目指すものと思われます。
という事で各為替の動きを見てみましょう。
御覧の通り、ユーロドルはきれいなV字回復となっています。
目指すは1.118といったところでしょうか。
ポンドドルは切り返してはいるものの、
ユーロに比べるとかなり弱いことが分かります。
そして一番気になるのは何といっても
上にあるポンドドルのチャートとは上下が逆になるのでわかり難いかもしれませんが
円もポンドと同じような動きになっていますね。
下落トレンドではあるものの、
ドルインデックスの動きとは若干異なっているので
円高というわけでは無いことが分かります。
なので引き続き注目されるのは、
126円のサポートラインという事と
赤いラインを超えるようなことになると
また円安が始まる可能性が高いという事です。
そして、
今後の金利動向の見通しが若干立ってきたこともあって
米国の株式市場は結構しっかりとした動きになっています。
NASDAQは一番下落が大きかっただけに
戻りの勢いも良いですね。
3月まではこの流れが続きそうです。
一方、日本はというと
27000円を挟んで相変わらずのレンジ相場が続いています。
これから本格的に決算発表が行われますので、
どっちに振れていくのか注目です。
そしてドルの下落もあって好調なのが
1920辺りの青いラインでいったん調整するかと思いましたが、
一つ上のラインまで行っちゃいましたね。
再度上昇を試すようなことになると、
次は2020年8月と2022年3月に付けた
史上最高値がターゲットになってきます。
ちなみに、silverはというと
かなり上値が重い動きになっています。
もう一つ
暗号資産の代表格であるビットコインが、
かなりの勢いで切り返しています。
暗号資産に関しては完全にノーマークなので、
どうして切り返しているのかよくわかりませんが
昨年一年間で暗号資産に関するSNSの投稿が減ってしまったように思います。
個人的に暗号資産は投資対象ではなく投機だと思っていますが、
億り人と言われていた人たちは、どれくらい残っているのでしょうか?
誤解の無いように、投機が悪いというわけではありません!
私自身いまでもFXをやったりしますし、
現役のディーラー時代はほぼスキャルピング(短期取引)がメインで
一日(4時間半)に数百トレードを行っていました。
大切なことは、
投資にしても投機にしても自分が何をやっているのかを理解し
納得したうえでする事。
そして、自分なりのルールを決めるという事です。
言われるがままにやるとかは問題外、
儲かっても損をしても何も手にすることはできず、
逆に失うものが大きくなることがあります。
投資家歴35年の経験談です。
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