明日に迫った米国の中間選挙。
この中間選挙では連邦議会上院の議席数34(約3分の1)と、
下院の全議435議席が改選されるわけですが、
この結果が、次回の大統領選挙に影響を与えることになるため
マーケット参加者は注目しており、
現在、バイデン大統領の支持率は過去最低まで低下しているため、
民主党にとって今回の中間選挙は厳しい展開が予想され
共和党有利との予想が出ています。
ちなみに、過去6回の中間選挙が行われた半年後の株価指数は
すべて上昇しており、
理由は2年後に開催される大統領選挙に向けて現政権が景気対策に
本腰を入れてくることが要因ですが、
しかし今は、景気対策を打ち出すよりもインフレ抑制を最重要課題としているため
これまでと同じ動きになるかは疑問点が残り
株高への期待が薄いのが現状です。
それでは米国の指数を見てみましょう。
まずは最も認知度の高いS&P500を見てみると、
S&P500チャート
相変わらず下落トレンドにはあるものの、
下落圧力はかなり弱くなっているように思われます。
次は一部で熱狂的なファンのいるナスダック!
ナスダック100チャート
上のS&Pと比べるとわかりますが、
まだ反転の兆しが全く見られず
下落トレンド真っただ中という状況です。
そして最後に、
NYダウチャート
元々が安定的な動きをすることもあって、
一番しっかりした動きをしていますね。
下落トレンドから脱出できる可能性が一番高い指数といったところでしょうか。
ここまで各指数の動きを見てきて言えるのは、
多少の違いは有れ、まだ反転のシグナルは出ていないこと言うこと。
要は、インフレが落ち着いて利上げの上限の目途がいつ立つのか?
といったところです。
そこで一番直近で重要視されいるのが、
中間選挙の結果が出た後の10日に発表される
米国消費者物価指数です。
この結果によって、次回12月のFOMCでどの程度の利上げが行われるのかが
決まるといっても過言ではありません。
現時点での予想では、
10月 消費者物価指数(CPI) [前月比] 0.7%
10月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 8.0%
10月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比] 0.5%
10月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比] 6.5%
となっています。
この数字よりも下振れしていれば良し、
また歯止めがかかっていないようならさらに下落圧力が強まると?
といったところでしょう。
では米国10年債利回りの動きも見ておきましょう。
一時4%を割り込んでいましたが、
再び上昇に転じていますので、
まだ先高観は強いということですね。
そして、12月のFOMCでの利上げ幅予測は、
0.5%~0.75%なわけですが、
下記サイトではマーケットがどの程度織り込んでいるのかを
リアルタイムで見ることが出来ます。
参考まで。
CME FedWatch Tool※リンク切れ
では、現在の為替の動きはというと、
いつものようにドルインデックスを見てみましょう。
ドルインデックスチャート
こちらは10年債利回りとは違い、
若干下落傾向になっているのが分かります。
今回の下落で再度110を下回ってくるかに注目しましょう。
ということで、
ドル円チャート
ようやくドルインデックスにならって
上値が重くなってきているのが分かりますが、
それでも下落(円高)とまではいかず
ローソク足の下ひげが長い横ばいなのが見て取れます。
※下ひげが長い=上昇(円安)意欲が高い
一方、その他メジャー通貨を見てみると、
ユーロドルチャート
ポンドドルチャート
緩やかながらも下値を切り上げてきているのが確認できます。
とにかく、明日の中間選挙の結果が気にはなるものの
それ以上に重要なのはやはりインフレ動向といったところでしょう。
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