最近様々なメディアで、
来年は米ドルは上昇から下落に転じ
日本円は上昇するというコメントを目にするようになりました。
確かに、米国はインフレ抑制のため昨年3月から今年7月まで
計11回の利上げを行い、
政策金利を0.25%から5.50%まで引き上げているため
いずれは金利を下げてくるのは間違いないでしょう。
そして多くの方のコメントを見ると、
来年のドル円レートは120円台後半まで下落すると予測しているようです。
ただ、個人的には素直にうなずくことができないので、
その理由などをお伝えしたいと思います。
まずはいつものようにドルインデックスのチャートから見てみよう。
ドルインデックスは昨年9月を天井をつけて下落を始め、
今年の7月まで下落傾向にあったわけですが、
ここへきて米国のインフレは落ち着いてきたものの
経済指標の数値が予想以上に良く
一時は年内に利下げを行うのではないかとみられていたものが
当面は利下げを行う事は無いという見方が広がったことによって
再び上昇を始めています。
そこで、スケールを同じくしたドル円のチャートも見てみましょう。
以前からの繰り返しになりますが、
本来であればドル円も7月まで円高傾向にあってもおかしくなかったわけですが
ドル円は既に今年の1月から上昇を始め
円安が進んでいることがわかります。
これはひとえに日本の弱さから円安が進み始めたという事です。
そうはいっても、実際に米国金利の引き下げが行われることになれば
ドル円は反応を見せるためドル円も下落をするはずです。
しかし、国内の状況はお世辞にも良いとは言えず
円高も長くは続かないと見ています。
ではどのあたりまで行きそうなのかというと、
私の見立てでは、
137円台。
円高になると言っている方々は、
127円のラインを見ているのではないかと思います。
円高が続かない要因の最たるものは、出生率の減少による高齢化。
政府は小手先の政策で少子化対策と称し随分前からやっていますが、
まったく効果を出せておらず、
昨年の出生率は過去最低の1.26と7年連続して悪化しています。
中でも首都東京の出生率は1.04とのこと。
そして世界の人口ピラミッドを見てみると、
ソフトクリームのような形状になっていることがわかります。
(こうしてみるとイギリスも似たようなものですが、
ドイツは若干すそ野が広がってきてますね。
少子化対策が功を奏しているという事でしょうか)
さらに人口増加率のグラフる見ると、
日本はヨーロッパを下回り、かなり不味い状況にあることがうかがえます。
このような状況の通貨が、上昇してくるとは思えないという事です。
そんな中、現在海外投資をされている方で
そろそろ米ドルが主軸通貨から外れるため
ドルの資産を持つことは危険なので
今すぐにドル資産すべて国内に戻しておきたい!!!
という意見をお持ちの方がいました。
もちろん今後、基軸通貨が米ドルから別のものになる可能性はゼロではありません。
しかし、基軸通貨から万が一はずれたとしても
日本円の価値よりも低くなる可能性は非常に低いと思っています。
実際、米ドルの前に基軸通貨であったのはイギリスポンドなわけですが、
現在の為替レート(ポンドドル)を見ても、
1.24と米ドルよりも高い水準にあります。
また、外国為替取引市場での一日の取引量を見てみると
何と米ドルは一日で6兆6410億ドル、約1000兆円もの取引高があるわけで、
これがすぐに別の通貨や暗号資産に切り替わるとは考えにくいというところです。
とはいえ、リスク分散という点では米ドルだけではなく
別の通貨を保有する事は大賛成です。
その点からも、HSBCなどの海外マルチカレンシー口座は
今後さらに見直されると思っています。
まだ口座をお持ちでない方は、
現状100%の確率で口座開設ができているようです。
いつ口座開設ができなくなるかわからないようですので
お早めに口座を作っておくことをお勧めします。
また、HSBCに関するご相談もこちらから。
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