ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
私たちはHSBCなどの香港の銀行に関するサポートを行っており
さらに海外投資、主にオフショアと言われる地域で発行された
商品を契約されている方々の事後サポートを行っています。
今回はそんな海外商品についてのお話です。
基本的にどこの地域であろうと変わらないのですが、
引っ越しをして住所が変わる場合には、
住所変更の手続きが必要となります。
また、住所だけではなく、
使用している携帯番号やメールアドレスが変わった際にも
変更が必要です。
さらに重要なところでいえば、
結婚や離婚などで氏名が変わった場合には
氏名変更の手続きをしなければなりません。
正直、楽しいことではないので
こうした場でお伝えするのも心苦しいところではありますが、
とても重要なことなのであえて書きたいと思います。
つい先日、とある方から連絡がありました。
「御社でサポートをしていただいておりました〇〇の身内のものです。
〇〇が他界し、遺品を整理していたこところ、御社の連絡先と
たくさんの英語の書類が見つかりましたので連絡をさせていただきました。
〇〇は、何かを契約していたのでしょうか？」
調べしてみると、
ご連絡いただいたお名前では登録が無かったものの
遺品の中にあった書類に証券番号が記載されていた為
証券番号で検索すると、
別の名前で契約されていることが判明。
離婚され氏名が変わっているとのことでした。
もうお気づきかと思いますが、
ご契約者様は契約期間中にお亡くなりなってしまい
さらにその商品を契約した時の名前ではなく、
氏名が変わったにもかかわらず
氏名変更をすることなくお亡くなりになってしまったというわけです。
契約者がお亡くなりになってしまった際の手続きで必要なものは
基本的には、日本の証券と大差ありません。
ただ、それはあくまでも下記の条件を満たしている場合に限ります。
・受益者（死亡時の受取人）の設定が行われている
前記の通りお名前が変わっていたにもかかわらず、
氏名変更の手続きをしていなかったわけです。
しかし、今回の場合幸いなことに受益者の設定はされていたため
そこまで大変な手続きを行うことなく、
無事お困り事は解決される予定です。
これがもし、受益者の設定も行われていなかった場合、
非常に大変なことになってしまいます。
正直その証券は無かったものとして放置した方が良いくらいに、、、
「放置してしまった方が良いかもしれない」
と書いた最大の理由。
証券のお金を受け取るためには
受益者設定をしていなかった場合、
法定相続人の特定を行う必要があり、
特定が済むと次に待ち受けているのが
相続財産の特定となり、
さらに法定相続人全員で話し合いを行い
その結果を弁護士等に依頼し英文で財産調書を作成してもらう。
さらにさらに、、、、
と、このあともいくつもの課題をクリアしていく必要があるのです。
課題だけなら、時間がたくさんある人であれば問題ありませんが、
ここでさらに重くのしかかってくるのが、その費用です。
過去の例から言えば、
3桁万円の中くらいかかってしまう事が大半。
・・・いかがでしょうか？
えー！、そんなにかかるものなの？
とんでもなく大変じゃないか！
と思ったのではないでしょうか。
ただこのお話は、
海外商品すべてに共通する事というわけではありません。
私たちがサポートしている証券には
様々なものがあるのですが、
万が一のことがあった時にとんでもなく大変なことになってしまうものと
まぁ、大変ではあるものの
そこまで大げさに騒ぎ立てるほどでもないものに分類されます。
とはいえ、
今回のブログでお伝えしておきたいことは、
後々面倒なことにならないためにも
ご自身の情報アップデートは怠らない事。
これが重要だという事に変わり有りません。
ここ数年、
悲しいご連絡をいただくことが増えている状況にあります。
私たちも含め、いつ何時どのようなことが起きるかわかりません。
その時に、残された家族が困らないようにすることが
大切であると私たちは考えています。
そうしたことから、
今回お伝えした受益者（死亡時受取人）について
その重要性と性質を学んでいただけるセミナーを
開催しようと考えています。
現在セミナー用の資料を残業に残業を重ね作成しており、
準備が整い次第あらためて開催のご案内をさせていただきます。
もし、今回お伝えしたように
ご家族に不幸があり整理をするなかで
海外投資関連と思われる書類を発見し、
どこに連絡して良いのかも分からないという場合には
一度お気軽にご相談ください。
お役に立てることがあるかもしれません。
