海外投資におけるKYC対応の重要性
海外投資のサポート業務を行う中で、
近年特に増えているのがKYC(本人確認)の提出・更新に関するお問い合わせです。
数あるオフショア生保の中でも、ケイマン籍の
インベスターズトラスト社
(以下、ITA)では、
KYCのアップデート対応が年々厳格化しています。
KYCを適切に提出・更新しない場合、
運用・手続きが一切できなくなるなど、重大な不都合が生じるため、
早急な対応が必要です。
KYC(Know Your Customer)とは何か
KYCとは、簡単に言えば
本人確認書類および確認手続きの総称です。
その最大の目的は、顧客の「資金源」を明確にすることにあります。
資金源を確認することで、
マネーロンダリング(資金洗浄)を抑止することができます。
マネーロンダリングとは、
不正・違法な行為によって得られた資金を、
あたかも正当な資金であるかのように見せかける行為を指します。

資金源確認のために求められる主な情報
- 職業(年収・職務内容・勤続年数など)
- 銀行口座情報(金融機関名・支店名・口座番号・開設時期)
- 個人納税番号(マイナンバー)
マイナンバーについて
「受け取っていない」とおっしゃる方がいますが、
正確には「マイナンバーカードを発行していない」だけです。
マイナンバー自体はすでに全国民に付与されており、
通知カードも配布済みです。
通知カードが見当たらない場合でも、
住民票を取得し、マイナンバー記載を指定すれば確認可能です。

KYCを提出・更新しないとどうなるのか
ここからが非常に重要なポイントです。
ITAの商品を契約している場合、
通常はオンラインアカウントを通じて、
- 運用状況の確認
- 各種変更手続き
- クレジットカード情報の更新
などが可能ですが、
KYCを提出・更新していないと、これらが一切できなくなります。
これは、口座が一時的にロックされた状態と同じです。
その結果、
- IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)も口座確認不可
- ファンドのスイッチング不可
- クレジットカード有効期限切れ時の更新不可
といった深刻な影響が出てきます。
特に、
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といったケースでは、
KYC未更新が原因で支払いトラブルに発展することも少なくありません。
スイッチングとは?
複数のファンドを組み合わせて運用するタイプの商品では、
マーケット状況に応じて保有ファンドを切り替えることができます。
この作業をスイッチングと呼びます。
多くの場合、スイッチングは
IFA(Independent Financial Advisor)によって管理されていますが、
KYC未提出の状態ではこの操作も完全に停止します。
積立停止リスクとの関係
KYC未対応が原因で支払いが滞ると、
結果的に積立停止に追い込まれるケースもあります。
積立停止には、
海外積立投資は「継続」が前提 海外投資(オフショアのセービングプラン)は、言うまでもなく 長期で積立を継続することが前提となる金融商品です。 そのため、途中で支払いを止める「積立の停止」は、基本的には極力避けるべき行為であり、 あくまで例外的・非常手段として考える必要があります。 ...
で解説しているように、
長期的な不利が生じる制度が含まれています。
意図せずこれらの手続きを選択せざるを得ない状況に陥らないためにも、
KYC対応は後回しにしないことが重要です。
どこで契約したか分からない場合
ITAの証券をお持ちで、
- どこから契約したか分からない
- IFAと連絡が取れなくなった
といった場合でも、
解決できる可能性があります。
お困りの際は、一度ご相談ください。
