海外投資で受益者(Beneficiary)の設定は必須|死亡時の相続手続きを簡略化する方法

海外投資ではBeneficiary(受益者)の設定が重要です

海外積立投資やオフショア保険(RL360・Friends Provident International・Investors Trustなど)では、契約時にBeneficiary(受益者・受取人)を指定できます。

受益者の設定は後回しにされがちですが、実は契約者に万が一のことがあった際、ご家族の負担を大きく左右する非常に重要な手続きです。

私たちは海外投資のサポートを日々行っていますが、その中でも、できれば対応したくない手続きがあります。

それは契約者が亡くなられた後の相続・名義変更手続きです。

書類の準備だけで済むケースもありますが、場合によっては手続き完了まで何か月、あるいは1年以上かかることもあります。

しかし、その負担はBeneficiary(受益者)を設定しておくだけで、大幅に軽減できる可能性があります。

海外投資における契約者とBeneficiary(受益者)の関係


Beneficiary(受益者)とは?契約者との違い

Beneficiaryとは、契約者が亡くなられた際に、資産や保険金を受け取る受取人を指します。

つまり、

契約者 ≠ Beneficiary(受益者)

です。

受益者には通常、

  • 配偶者
  • 子ども
  • 親族

などを指定します。

実際には、

「Beneficiaryを設定してください」

とお願いすると、

「私を受益者にしてください」

とおっしゃる方が少なくありません。

受益者とは、契約者本人ではなく、契約者が亡くなった後に資産を受け取る方です。

海外投資では、この設定が将来の相続手続きを大きく左右します。


受益者を設定していなかったため、手続きに約1年かかった実例

私が担当した案件の中で、最も時間を要したケースがあります。

契約者様が亡くなられたにもかかわらず、Beneficiaryが設定されていなかったケースです。

さらに、相続人の方は日本から約30時間かかる国にお住まいでした。

時差も大きく、メールだけでは手続きが進まず、最終的には何度も電話で説明を行いました。

追加書類の取得や確認も重なり、すべての手続きが完了するまで約1年かかりました。

もちろん、すべてのケースがここまで長期化するわけではありません。

しかし、受益者が設定されていれば不要だった書類や確認作業が多数発生したことは事実です。


契約者が亡くなった場合に必要となる書類

必要書類はRL360、Friends Provident International、Investors Trustなど、各プロバイダーによって異なります。

一例として、RL360では次のような書類の提出を求められる場合があります。

  • FORM OF DISCHARGE
  • 死亡証明書
  • 戸籍謄本(全部事項証明)
  • Automatic Exchange Of Information
  • 受益者のパスポート
  • 受益者の住所確認書類
  • 銀行口座確認書類

契約内容やプロバイダーによって必要書類は異なりますので、必ず最新の案内をご確認ください。


受益者が未設定だと必要書類が増えることがあります

Beneficiaryが設定されている場合は、受益者本人を確認する書類を中心に手続きが進むケースが一般的です。

一方で、受益者が未設定の場合は、

  • 法定相続人である証明
  • 相続関係を証明する書類
  • 海外で有効となる各種証明書

など、追加書類を求められることがあります。

さらに、場合によっては、

  • アポスティーユ(公印確認)
  • 翻訳書類
  • 海外裁判所の証明

などが必要となるケースもあり、時間と費用が大きく増える可能性があります。


アポスティーユとは

アポスティーユとは、日本で発行された公文書を海外へ提出する際、その書類が正式な公文書であることを証明する制度です。

海外の保険会社や金融機関から求められることがあり、取得には一定の時間がかかります。

アポスティーユのイメージ


海外投資の相続手続きでつまずきやすいポイント

実務では、必要書類が揃わず手続きが止まるケースも少なくありません。

例えば銀行口座確認書類です。

海外の保険会社では、

銀行ロゴ入りの口座明細

を求められることがあります。

しかし、日本のネット銀行ではロゴ入りの明細を発行できないケースもあります。

その場合は、代替書類が認められるかどうかをプロバイダーへ確認しなければなりません。

このように、一つひとつの書類確認だけでも想像以上に時間がかかることがあります。


まとめ|Beneficiary(受益者)の設定は家族への思いやり

海外積立投資やオフショア保険は長期間保有する商品です。

だからこそ、ご自身だけではなく、ご家族が困らないよう準備しておくことも重要です。

Beneficiaryを設定しておくことで、

  • 相続手続きがスムーズになりやすい
  • 必要書類を減らせる可能性がある
  • ご家族の時間的・経済的負担を軽減できる
  • 海外とのやり取りを最小限にできる可能性がある

というメリットがあります。

「受益者を設定しているか分からない」「契約内容を確認したい」「担当IFAと連絡が取れない」という方は、お気軽にご相談ください。

当社では、海外積立・オフショア保険の契約内容確認からIFA移管、相続手続きまで日本語でサポートしております。


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