マーケット情報 日本円が全面安に!から見る懸念材料

以前から何度かお伝えしていますが、

日本円の下落が止まりません。

これまでお伝えしてきたのは、

対米ドルに対してだけでしたが、

困ったことに主要通貨に対して全面安の展開になっています。

 

日本円全面安

いつもはここでドル円のチャートをご紹介するのですが、

ちょっと毛色を変えて今日は日本円の現状を知っていただくために

円インデックスというチャートをご紹介したいと思います。

 

円インデックスとは二国間の通貨価値を知るものではなく、

主要通貨のそれぞれのウエイトを加味して計算された

日本円の強弱を表すチャートになります。

 

円インデックス日足チャート

 

以前のブログに書きましたが、

日本円の実効為替レートは1970年代の水準まで落ち込んでいます。

実効為替レートではありませんが円インデックスは御覧の通り、

今年の2月あたりに86.00を割り込んでから

急激に下落しているのがお分かりいただけると思います。

あと少しで、2015年に付けている安値を割り込んでしまいそうですね。

 

2015年この時のドル円のレートはというと、

 

ドル円日足チャート

 

まぁ、大体同じような動きになっています。

 

円インデックスのチャートは日本円の強弱を見るためのものなので

下落していればそのまま円の価値が下げていることになって、

ドル円のチャートは米ドルが円に対してどのくらいの価値かというのとなので

上昇していれば円の価値が下がっているという事です。

上下逆さになるってことでが、

円インデックスの方が状況を理解しやすいですよね。

 

そして困ったことに、

円の価値が下がっているだけではなく、

日本の株式市場もかなり弱い動きです。

 

日経平均日足チャート

 

 

2021年に30,000円台を回復したものの、

そこからまた調整が続いています。

更に良くないことに、

日本市場はかなり前から海外資金が大半を占めているわけで

円安がこれだけ続いているという事は

海外投資家から見ると結構な下落です。

 

例えば日経平均が30,000円の時にドル円が110円くらいでした。

ということは日経平均のドル換算は272.27ドル

今は下落してきて株価が27,000円まで来ているうえに

為替が124円になっているわけですから、

ドル換算だと217.74ドルになるために

円ベースでは10%の下落なのに対して

ドルベースでは20.16%も下落していることになるので

バーゲンセールと言っても過言ではないはず。

 

 

因みに米国の指数はというと、

 

S&P500日足チャート

<画像をクリックすると拡大します>

 

もちろんS&Pも調整していますが、

既に半値以上戻していてこれぞ見本というばかりのきれいな右肩上がり。。。

相変わらず強いです。

例えばS&P500が日経平均と同じように20%下落していたとすると

3,840あたりになるわけです。

 

そこまで落ちたら拾いたくなりますよね。

 

 

このまま円の全面安が続いてくると、

さらに日本企業の大安売りとなるわけですが

単純に買い増しをしてくるのであれば

株価が持ち直すので喜ばしいことですが、

今以上に海外の影響が強まることに。

そうではなく、

損切となった場合にはかなりのダメージが予想されます。

 

それはそれで良いことなのかもしれませんが、

もっと日本の中に投資が浸透してくれれば良いのに!

というのが私の本音。

 

そういえば、

日本でもようやくお金について学ぼうという事で

今年から高校で金融の授業が始まり、

金融庁のホームページにもこのようなページを見つけました。

 

いつからあったのかは勉強不足で分かりませんが、

政府もお尻に火が付いていることを理解したってことでしょうか?

 

ただ、ここにも懸念材料が。

 

金融鎖国日本。

資産形成の重要性を周知させることは大歓迎ですけど、

海外投資に関してはメリットは伝えずリスクについてだけ

触れるのではないかと懸念しています。

 

「井の中の蛙大海を知らず」

これ、投資の世界では致命的ですからね。

海外投資でのお困り事や、

HSBCの口座に関するお悩み事がありましたら

お気軽にお問い合わせください!

お問い合わせはこちらから

 

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事