急激な円安はどこまでいくの?また戻ってくる?為替豆知識

この間、急激に円安が進み

遂にドル円は120円台に乗せてきました。

 

先日の記事で、

米国の金利上昇についてお伝えしましたが、

FOMC後の会見でいったん動きが落ち着いたかと思いきや

また21日にパウエルFRB議長がインフレ抑制に迅速に対応する必要がある

といった発言を行ったことで、

再度ドル高に向かったという事です。

 

マーケットでは今後の利上げ幅を

今回の0.25%から0.5%へ引き上げられるのではないかという

思惑が働いてさらに米ドルが上昇しているというわけですね。

0.25%の年内5回利上げは織り込みはしたが、

0.5%となると話は別という事。

さらに、利上げは今年だけではなく翌年も継続するという事なので、

より日米の金利差が大きくなるという事です。

 

個人的には、FOMC終了後すぐに121円台後半まで円安が進むかな?

と思っていたのに動きが少なかく

拍子抜けしていましたが、

遅れてやってきたといったところでしょうか。

 

 

とにかく、最近やたらと知人から連絡が来るようになり、

連絡をしてくる要件がタイトルにある

「急激な円安はどこまでいくの?また戻ってくる?」

という質問になるわけです。

私の友人知人は海外投資をされている方が多いので

気になるのでしょう。

このブログを見ていらっしゃる皆様の中にも

海外で投資をされている方が多くいるかと思いますので

私見になりますが、お伝えしておきたいと思います。

 

まず大前提として、

何処まで行くのかは誰にも分かりませんし

戻ってくるのかも分からないというのが回答になります。

予めご理解いただいたうえでご覧ください。

 

ただし、どこまで行く可能性が高いとか、

何処まで戻ってくる可能性があるということは

チャートを見ることによって判断することができるわけです。

あくまでも可能性だという事をご承知おきください。

 

為替の動きは一秒先ですら誰にも分からないわけですから、

参考になるのは過去の動きになります。

そのためには出来るだけ前からの情報があると便利です。

という事で、下記のチャートはドル円の週足チャートになります。

 

ドル円週足チャート

 

今回なぜ私がFOMC後に121円台後半まで上昇するのでは?

と思っていたかというのが、

FOMC直前のレートが118円の後半と

この時点でもすでに利上げ確実と言われていたため

円安に振れていました。

ここにきて更なるドル高要素が加わったときに

過去の経験からすると3円くらい動きがある事が多く

さらに上のチャートを見てもらうと、

赤い横線上から5本目の価格付近では

過去何度も跳ね返されている抵抗ラインであるからです。

 

現時点でも円安方向にありますが、

今回もその抵抗ラインが意識されているのが見て取れます。

この上から5本目を抜けてしまうと、

4本目3本目となっていくわけです。

 

何故そのようなことが起きるのか?

というところですが、

マーケット参加者の多くは

チャートを見ているからという事です。

前記したように未来の価格はわからないので、

過去の動きから判断するという事ですね。

もちろん全員がチャートを見るわけではありませんし、

過去の動きなので何の保証もありません。

 

そして次は、

戻ってくるとしたらどこまで戻る可能性が高いのか?

というところ。

為替というのは実需3割、投機7割くらいだと言われています。

投機筋の特徴は長くポジションを持つことが少ないということ。

とすると、

投機資金がどのあたりから参戦してきている可能性が高いのかを

見る必要があります。

 

分かりやすいのが投機は足が速いという事ですから、

一気に動き出したところあたりとなります。

上の週足チャートだとわかり難いので

次は日足チャートに切り替えてみます。

 

ドル円日足チャート

 

今回の動きで一気に上昇に転じているのは、

赤いライン上から5本目の116.3円あたりです。

そこから大した逡巡もなく今回の水準まで上昇しているわけです。

投機ポジションは手じまいしなくては利益も損失も出ません。

買ったものは売って手じまい。

売ったものは買って手じまい。

そうなってくると、

今回は下落要因になってきます。

入ってきたボリュームがそのままゼロになるとした場合、

今回戻る可能性のあるポイントとしては

116.3円あたりとなります。

 

上記チャートでも過去の動きを見てもらえるとわかりますが、

2016年にも100円台から118円台まで上昇したことがありました。

この時は一気にうわ抜けてきたのが下から1本目の青い横線の

104円あたり。

一年ほどかかっていますがしっかり戻してきています。

過去にも同じような動きをしているので見てもらえれば

お分かりいただけるかと。

 

注意事項

ただし、今回は長期的な金利上昇という材料の為に

相当実需も入ってきているためにそこまで戻らない

可能性もあるのでご注意ください。

それと、これを知ったからと言って

FX取引をやってみようなどとは思わないように。

あくまでも可能性のはなしですからね。

 

 

また繰り返しにはなりますが、

為替が変動したからと言って海外の積立投資を停止するのは

ナンセンス。

為替の変動があるからこその海外投資であり、

現時点での為替水準が高いのか安いのかは後になってみないとわかりません。

ただ、

資源の乏しい日本が以前のような国力を取り戻すことは

難しいのではないかという事です。

 

以前ニュースにもなっていましたように、

現在の日本円の実効為替レートは1970年代のレベルまで落ち込み

さらに落ち込むことが予想されています。

 

先のことはわかりませんが、

言えることは一つ。

リスク分散は必要な時代だという事ですね。

 

 

 

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