【年末あるある】海外積立投資の「引出し・解約・時価総額確認」が急増する理由と注意点(RL360/ITA含む)
この記事でわかること:
12月に「引出し(部分解約)」が増える理由/RL360の引出し制限(18〜24か月など)/Initial Units(引出し制限口座)の落とし穴/「ITA詐欺」検索が増える背景/年末の解約で起きやすいトラブル/時価総額(解約返戻金)確認と5,000万円ルールの考え方
2026年になり、あっという間に1月も半ばです。
ここで例年のように繰り返されている「年末あるある」を整理しておきます。
12月は、海外積立投資(オフショア・セービングプラン)に関して、
①引出し(部分解約)、②解約、③時価総額(解約返戻金)の確認が一気に増える時期です。
ただ、商品構造を理解しないまま手続きを進めると、後から取り返しがつかない後悔につながることがあります。
要点まとめ(先に結論)
- 年末は入用で「引出し・解約」が増えるが、商品構造次第で損失が拡大することがある
- RL360等では契約開始から一定期間(例:18〜24か月)引出し不可の商品がある
- オフショア積立は口座が二層構造になりやすく、引出しで手数料の高い口座比率が上がることがある
- 「ITA詐欺」検索増は、仕組み説明不足のまま契約→引出し/停止でメリット失効→後悔…という流れが背景
- 年末の解約は、紹介者に連絡がつかない「売り逃げ」が多い。Initial Units期間中は返戻ゼロになり得るため急ぐべき
- 時価総額確認は、税務上の手続き要否に関係しやすい(円換算の基準や対象資産に注意)
引出し(部分解約)依頼が増える
12月になって顕著に増えるお問い合わせの代表が、この「引出し(部分解約)」です。
年の瀬で入用になるのは仕方のないことかもしれません。
ただし、ご自身が契約されている証券がどのような特性を持っているかを把握しないまま引き出しを行うと、
後々困ったことになるケースがあります。
私たちが日頃からサポートをさせていただいているお客様については、
依頼内容を実行した場合のリスクやデメリットを、契約商品の復習も兼ねて説明したうえで手続きを進めています。
そのため、後からトラブルに発展することは基本的にありません。
一方で、サポート体制の整っていないIFAで契約している場合、
流れ作業的に手続きが進んでしまったり、連絡しても「音沙汰がない」といった状況になってしまうことがあります。
引出しで起きやすい落とし穴(RL360・口座2種類)
例えば、RL360の場合、契約開始から18〜24か月間は引出しができない期間が設けられている商品があります。
「急に必要になったから引出したい」と思っても、そもそも制度上できないことがある、という点は要注意です。
また、引出しが可能になった後でも、オフショア・セービングプランは口座が2種類に分かれていることが多く、
ここを理解しないまま引出すと、思わぬデメリットが生じます。
- 引き出しができない(または制限が強い)口座:Establishment Units / Initial Units
- 引き出しができる口座:Standard Units / Accumulation Units
それぞれ手数料体系が異なり、一般的に引き出し可能な口座のほうが手数料が低いケースがあります。
そのため、引き出し自体はできても、引き出すことで手数料の高い口座の比率が相対的に高まるというデメリットが発生します。
こうした構造を十分に説明されないまま手続きが進み、
後になってブログ等で商品の仕組みを知り、後悔される方が後を絶ちません。
また、引き出してしまったことを後悔し、時価総額を元に戻そうとする方もいらっしゃいます。
しかし、フレンズ・プロビデントやRL360等の積立商品では、途中でまとまった金額を入金できる場合があっても、
規約上、手数料が発生するため断念されるケースが多いのが実情です(※商品条件により異なります)。
「ITA詐欺」という検索が増えている
最近、弊社ブログ内検索の上位に上がってきているのが「ITA詐欺」というキーワードです。
誤解がないように申し添えると、ITA社そのものが詐欺だという意味ではありません。
メリットだけを強調し、商品の構造や注意点をほとんど説明しないまま契約に至る事例が増えている、
という文脈で使われている言葉です。
特に、S&P500に連動した15年満期の商品は、
月々200USDから、さらに65歳まで契約可能という点で幅広い層に選ばれています。
ただし、証券の特徴(ルール)を理解しないまま契約すると、後に後悔することになりかねません。
代表例として、契約期間中に引き出しを行ったり、積み立てを止めたりすると、
最大のメリットが適用されなくなる(失効する)点です。
何も知らずに引出しをしてしまうと、結果として
「これは詐欺だ!」
という認識になってしまいかねない、ということです。
解約依頼が増える
引き出しの次に多いのが「解約」です。
年末でまとまったお金が必要になることに加え、
「先の見えない円安」・「ペースを速めるインフレ」・「一部企業を除く所得の停滞」
などから積み立て自体が困難となり、年を越すにあたり、やむなく解約を選択する方が増える時期でもあります。
そこでよくあるのが、紹介者に「解約したい」と連絡しても、
連絡がつかなくなる現実です。これが本当に多い。いわゆる「売り逃げ」のような状態です。
実際に年末年始にかけて数名の方のサポートを行っていますが、その多くが、
契約前は頻繁に連絡があったにもかかわらず、証券が発行された途端に連絡が取れなくなったケースです。
その後も何とか継続していたものの、「25年間、毎月◯万円を積み立て続ける自信がなくなった」として解約を決断。
紹介者に連絡しても一切音沙汰がなく、弊社にご相談いただいた、という流れです。
Initial Units期間中の解約は要注意(返戻がない可能性)
ここで問題になるのが、オフショア・セービングプランに存在する
Establishment Units / Initial Units
です。
この口座の支払い期間中は、解約しても積み立てた分の返戻がない(または極めて少ない)
ルールになっている商品があるため、注意が必要です。
そのため、この期間中に解約をする場合は、1日でも早く手続きを進める必要があります。
なぜなら、毎月の支払いは待ってくれません。遅れれば遅れるほど、損失が膨らむ可能性があるからです。
「今解約すると返戻がどうなるか」は商品ごとに異なります。
必ず「どの口座(Units)から引かれているか」「支払い期間はいつまでか」を確認してから進めましょう。
時価総額(解約返戻金)の確認が増える
もう一つ、年末に増えるのが「時価総額(解約返戻金)を確認したい」というご依頼です。
昨年開催した税務セミナーに参加された方はお分かりいただいたかと思いますが、
税務上、海外資産が一定額を超える場合に必要となる手続きが存在します。
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弊社でサポートを行っている皆さまは、海外資産が円換算で5,000万円を超えた場合に、
提出が必要となる手続きがあることをご存じです。そのため年末になると、
「現在契約しているすべての商品の時価総額(解約返戻金)を調べてほしい」という連絡が増えます。
例として、為替レートが1USD=159円だとすると、314,465米ドルを超える場合には
手続きが必要になる可能性がある、という計算になります(※目安・条件により異なります)。
なお「海外資産」は投資商品だけではありません。海外の土地・不動産、海外銀行口座内の普通預金・定期預金も含まれます。
この「時価総額(解約返戻金)を調べてほしい」という依頼は、実務的にかなり負荷が高いのが実情です。
お一人が一つの証券だけであればまだしも、中には十数本の商品を契約され、プロバイダーも複数に分かれている方もいらっしゃいます。
調べて取りまとめ、連絡するだけでも相当の時間がかかります。
海外投資はサポートが要ですから、「ご自身でお調べください」と突っぱねることはできません。
そこまで対応してもらえないところが多いのも現実ですが……。
サポートに不満がある方へ(相談受付)
オフショア投資をしているものの、サポートに不満がある、紹介者と連絡が取れない、
手続きが進まない等がございましたら、遠慮なくご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 引出し(部分解約)と解約、どちらがダメージが小さいですか?
A. 商品・契約年数・口座(Units)構造で全く異なります。「どの口座から出すのか」「出すことで手数料構造がどう変わるか」を確認して判断するのが重要です。
Q. RL360は契約初期でも引出しできますか?
A. 商品によっては契約開始から18〜24か月の引出し不可期間が設けられているものがあります。契約条件の確認が必要です。
Q. 「ITA詐欺」とは本当に詐欺なのですか?
A. ここで言う「ITA詐欺」は、会社そのものを指すのではなく、仕組み説明不足のまま契約し、途中の引出し・停止でメリットが失効してしまい「騙された」と感じる状況を指して語られることが多い、という意味合いです。
Q. Initial Units期間中に解約すると、必ず返戻はゼロですか?
A. 商品条件により異なります。ただ「返戻がない/極めて少ない」設計のケースがあるため、必ず契約条件と現状(どの口座で支払っているか)を確認してから進めましょう。
Q. 時価総額(解約返戻金)はどこまで含めて考えればいい?
A. 投資商品だけでなく、海外銀行口座の預金(普通・定期)や海外不動産なども対象になり得ます。円換算や評価基準は状況で変わるため、必要に応じて整理するのがおすすめです。

