日本の商品ではほとんど見かけませんが、海外(オフショア)商品の場合には契約者を複数にすることが出来る商品がほとんどです。
そんな海外商品では一般的な共有名義には、一長一短があります。
共同名義のメリットとデメリット
今回はそんな共有名義の事についてお伝えしたいと思います。
現在海外の商品を契約されていてご家族がいる方は、一度下記の内容をご覧いただき、単独名義が良いのか共有名義にした方が良いのかを検討されることをお勧めします。
<メリット>
●共同名義人の1人が死亡した場合にも証券は有効であり、積立てを継続できる
例えば名義を二人にしていた場合、片方の方が無くなってしまった場合にも証券は残った方がそのまま引き継ぐことになるので、解約にはならず積立を継続することが出来ます。
●上記の場合、死亡した者を名義から削除することで、新たに別の者を名義人として追加できる
手続きはもちろん必要になりますが、死亡してしまった名義人を削除して別の人を共有名義人に追加することが出来ます。
●資産管理がしやすくなる
名義人が二人いることとによって、資産を把握している人が増えるため管理が楽になります。
●ライフプランに関するコミュニケーションの機会が高まる
同じものを共有しているということで、プランの見直しや将来の使い道など名義人同士でコミュニケーションが増えます。
<デメリット>
●実質的に自分の財産から拠出していたとしても、相手方の承諾無しに処分することができない
全ての支払いを自分一人がやっていたとしても、共有名義人のサインが無ければ何もすることが出来ません。
●名義人のいずれかが破産した場合には強制的に処分しなければならない
どちらかの名義人が自己破産などした場合には、支払がどっちであったとしても資産として認識されてしまうことによって、解約することになってしまう可能性があります。
●各種手続きには全員のサインを求められる為、手続きが面倒なことがある
一番初めの項目と重複する部分でもありますが、手続きをする際には必ず共有名義人のサインが必要となるため、住まいが遠方になってしまった場合には、書類のやり取りをするのが大変です。
● 共同名義人の1人が死亡した場合にも証券は有効である為、原則として積立てを継続しなければならない
共有名義人として名前は入っているものの、自分では支払能力が一切なく権利が残ったとしても継続して積立をしていくことが出来ないのに原則として支払いをすることになってしまう。
メリット、デメリットそれぞれ他にもあるとあると思いますが、注意しておきたい点としてデメリットとして挙げた最後の項目についてもう少し補足すると、要は積立金を拠出する能力の無い者が名義人になった場合には、原則として積立の継続が必要ですが、証券によっては何もペナルティーが無く積立を一時的に停止することが出来るため、支払能力が出来るまで停止しておくということが可能です。
ただし、停止をすることによってペナルティーが発生してしまう商品もあるため、自分が契約している商品がどちらにあたるのかを知っていく必要があります。
確かに海外商品によくみられる初期期間(強制積立期間)の積立てさえ過ぎていれば、拠出額を減らすなどの対処も可能な場合がありますが、証券を維持することが常に正しい選択とは限らないことを理解しておくべきでしょう。
ご自身が契約されている商品が、どういったものであるのか?
もしくは、現在共有名義だけど自分に万が一のことがあったら共有名義人に支払い能力が無いので単独名義に変更したい。
逆に単独名義だけど近々結婚する予定があり、パートナーもしっかりとした収入があるためせっかくなので、商品を理解してもらったうえで共有名義に追加したいなどというご相談もお受けしておりますので、気になる方は一度お気軽にご相談ください。
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