マーケット情報 下落続く米国株式市場来週に切り返す?

今週は米国株式市場が結構きつめの下げになったため

立て続けにマーケット情報をお届けします。

 

米国主要指数は3営業日連続の下落になった訳ですが、

昨日は5月のCPI(消費者物価指数)が発表され

1981年12月以来となる大幅な上昇を記録。

ガソリン価格が過去最高となった事やサービス価格の上昇が要因のようで

インフレ抑制のためFRBがより積極的な利上げを行うだろうとの

見方が広がったために下落はかなり大きなものでした。

 

前回のブログでお伝えしたように、

米国株式市場はまだまだ下落トレンド真っただ中にあるわけですが、

下落トレンドの中にあっても、

切り返しのタイミングはあるわけです。

 

今回は昨晩一番大きな下落幅となったナスダック指数を使って

その動きを見ていきたいと思います。

 

ナスダック100日足チャート

ご覧の通り、下落真っ只中といった同指数ですが、

黄色でハイライトしたところにもあるように切り返すこともあるわけです。

黄色の個所は今年3月の中盤から後半にかけての値動きで、

この時にどんなことがあったのかを振り返ってみたいと思います。

 

3月にあった大きなイベント

1.FOMC

2.メジャーSQ

今回注目したいのがこの二つ。

 

FOMC(連邦公開市場委員会)はFRB(連邦準備理事会)が金融政策について協議する場で

世界中が注目する大きなイベントです。

 

メジャーSQ(エスキュー)は、聞きなれない言葉だと思いますが、

簡単に説明すると先物取引の清算日です。(簡単すぎかな)

先物取引とは字のごとく、先を見越した値段で売買するわけですが

必ず期日までに手じまいをする必要があるわけです。

ただ最後まで反対売買をせずに残っている建玉(ポジション)もあり

そうしたポジションを強制的に清算する価格が決まる日

とでも言えばいいでしょうか?

 

そのため、SQの前になると大きな動きが出ることがあります。

何故なら自分のポジションの清算値が決まるわけですから、

清算値よりも出来るだけ有利な状態で決済したいのが心情なわけで、

最終日を目前に手じまいの動きが活発になるという事です。

 

ちなみに米国の株式先物取引のSQは(オプション取引はまた別)

3,6,9,12月の第三金曜日です。(日本は第二金曜日)

 

 

それでは、3月の動きを拡大してみてみましょう。

 

3月に開催されたFOMCが15,16日で、

16日に金融政策の発表があったわけですが、

その2日後にSQがありました。

 

3月前の相場の動きは初めに載せているチャートを見てもらえればわかりますが、

年末に高値を付けてからずっと下げっぱなしです。

という事は、相当な売りポジションが積みあがっていたことが想像できます。

売りの場合の手じまいは買いですから、

最終日を前にして買戻しが活発になったと考えられるという事です。

 

6月来週のイベント

そこで来週のイベントが注目されます。

1.FOMC 14,15日に開催され15日に利上げが発表される予定

2.メジャーSQ 17日

今回も4月から下落が続いているわけで、

5月の後半に一度切り返しがありましたが昨日の下げで帳消しになってしまいました。

 

となると、FOMCとSQを控えて来週は値動きの荒い展開が予想され

特にSQを前にしたポジション整理の動きがあることを考えると

週明け辺りから反転が起きる可能性が十分に考えられるという事です。

 

 

そして、もうひとつ気になる為替の動きですが、

ドル円は2002年の135円台を目指して上昇を続けています。

 

ドル円週足チャート

20年ぶりの高値という事もあってか、

135円を目前に三角持ち合いの展開になりました。

 

ドル円1時間足チャート

 

週明けにFOMCを控えていることもあっての動きでしょうが、

今回発表になったCPIを受けてより積極的なインフレ抑制に動くとなれば

ここでエネルギーをためている分、一気に上抜けてくることが予想されます。

 

2002年の前に付けた高値を調べたところ、

1998年に147円台がありました。

1998年の1月に134円、4月に135円を付け、5月の後半になって135円の高値を抜けると

そのまま上昇が続いて6月に146円台後半まで上昇!

上げ過ぎた反動から4月の高値だった135円台まで調整しますが、

7月末に高値を抜けて147円台を付けています。

 

歴史は繰り返すといいますから、

今回も147円まで覚悟したほうが良いかもしれませんね。

 

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