海外投資の基礎知識 RL360の証券を持っている方の死亡手続き

前回の[基礎知識]で予告しましたが、
今回は「契約者さんが亡くなったとき」のお話です。

しかもですね…かなりイレギュラーなケースで、
私も正直、「えっ!?」ってなるくらい衝撃でした。

もしかしたら他人事じゃないかもしれないので、
ぜひリラックスしつつも、ちょっと真剣に読んでもらえると嬉しいです!

3月某日お問い合わせフォームより
このような質問をいただきました。

「先日、主人が他界し遺品整理をしていたところ
海外投資をしていたことを知り、
資料からRL360というところの商品であることはわかったのですが
資料がすべて英語であるためどのような内容であるか分からず、
インターネットで”RL360”と検索したところ、
御社にたどり着きました。
どのような対応を行えばよいのかご教示いただけますでしょうか。」

という内容でした。

ここで、確認しなければいけない情報はこちらになります。

重要・契約内容
・証券の種類
・受益者設定の有無

一つずつ詳しく説明していきましょう!

【契約内容】

証券番号:
RL360の証券の場合、積立商品だと2種類の証券番号があります。
QNかRSからはじまり、その後ろに8桁の数字の組み合わせ。
一括払いの商品だと、PMから始まるものもあります。
少なくとも、この証券番号が分からないと手続きをスタートさせるまでに
かなりの時間が必要となってしまうので、
もしご相談いただく際に一度探してなかったとしても
頑張って探してもらった方が無難です。

証券発行日:
いつから契約したかによって、受け取ることが出来る金額が変わり
場合によっては受け取れる金額が無いこともあります。

契約年数:
積立商品の場合、契約年数は5年から30年となっています。
最も多いのは25年です。
商品によっては満期になると解約して受け取らなければならないものや
満期後は積立を行うことは出来ませんが、
運用をそのまま継続することが出来るプランもがあります。

積立金額:
多くの場合には米ドル建てで契約されていますが、
為替変動による支払金額の変動があると
継続率が下がってしまうためにあえて円建てで契約させるIFAもあります。
個人的には海外投資なので外貨での積立が良いと考えています。
そして、契約当初に設定した金額から減額したり
積み立てを停止することもできる仕組みになっています。

【証券の種類】

証券は2つの種類に分かれており、
契約者が死亡してしまった場合に保険金が上乗せされて支払われるものと
契約者が死亡してしまった場合に解約手数料が差し引かれて支払われるものがあります。

【受益者設定の有無】

選択肢の一つとして
受益者を設定していると、
契約者がお亡くなりになってしまった場合、
受益者として設定されている方に名義変更して
そのまま継続させることが可能です。
通常は上記証券の種類での説明にある通り、
保険金が付いて支払いがされるものがあり
受け取りをするためには事前に受益者(死亡時受取人)設定をしておく必要があります。
また、保険機能が付いていない商品であっても解約返戻金を受け取る人という意味の
受益者の設定を行う事が出来るようになっています。
どちらの商品であっても、受益者の設定は重要なものであることにはかわらず、
特に、保険機能が付いている商品の場合には
万が一、設定をしていない状態で契約者がお亡くなりになってしまうと
非常に困ったことが起きてしまう事になります。

 


ヒアリングをしたところ、
細かな情報は契約していること自体知りませんでしたので
教えていただく事は出来ませんでした。
これはもう仕方がありません。

でも!
幸いにも保険証券が見つかっていたので、
最初は意外とスムーズに進んでたんですよ。

そう、“最初は”。

調べを進めていくうちに――
まさかの、とんでもなく重要な事実が明らかになってしまったんです…。

まず契約していた商品は保険機能が付いているものであり、
解約手数料を引かれることなく
手続を行う事でその時の時価総額に
1%の保険金が上乗せされて支払いが行われる商品でした。

そして、
死亡時受取人の設定がされていたことも判明。
これで煩雑な手続きをすることなく受け取りをすることが出来ると
胸をなでおろすことが、、、、、、
出来ませんでした。

 

なぜなら、受取人に設定されていた人物が
ご連絡いただいた奥さんではなく、
ご主人の前妻だったことが判明したから。

ここで、受益者設定について追加でご説明します。
・受益者を設定している場合、【受益者にのみ】支払いが行われる。
・受益者の変更は可能だが、【契約者が存命の場合】に限られる。

そうなんです、
保険金の請求が出来るのは、
ご連絡いただいた奥さんではなく
今は赤の他人になっている前の奥さんというわけです。

調査結果を報告しましたが、
納得がいかないご様子。
それはそうですよね?
心情的には私もうなずけます。

しかし、これはどんなに奥さんが相続人であると書類を準備し
正当性をRLに訴えようとも覆ることのないルールであり、
私たちがどんなに尽力しても変えることができません。

ちょっと見方を変えると、
「自分が契約している保険を、あえて正当な相続人には渡したくない」
っていうケースも、実は成り立ってしまうんですよね。

契約者さんが「この人にお金を残したい」と思って、
受取人をその人に設定しておけば、
相続人には保険金が渡らない、っていう仕組みなんです。

…とはいえ、今回のケースは、そういう意図ではなかったと思います。

でもここで出てくるのが、ちょっとした落とし穴。
受取人が相続人じゃない場合、
死亡手続きを進めるには「契約者が亡くなった」
という証明書(戸籍とか)が必要になるんですが、
これって、基本的に他人は取れないんですよね…。

なので、もしものときのために、
たとえば顧問弁護士さんに遺言書を預けておくなどして、
きちんと“道筋”をつくっておく必要があるんです。

話を少し戻しますね。

今回、私たちがご相談いただいた奥さまにお伝えできるアドバイスは、
正直、これしかありません。

なんとかして前妻の方に連絡を取っていただき、
事情をきちんと説明したうえで、
いったんその方に死亡手続きをしてもらう。

そして、保険金をその方の口座で受け取ってもらったあと、
その全額を奥さまへ送金してもらう。

…もう、実際のところ「人と人との信頼」に委ねるしかないんです。

その後、もしスムーズに送金まで終わったら、
感謝の気持ちとして、謝礼をお渡しする——
そういう形が、現実的かなと思います。

もちろん、金額に決まりがあるわけではありませんが、
大切なのは「協力してくれたことへの感謝の気持ち」なんですよね。

「ん?なんでいったん全額送金してもらって、
後から謝礼を渡すの? 
最初から謝礼を差し引いた額を送ってもらえばいいんじゃないの?」

……そう思った方、きっといますよね。

実は、私も最初はそう思ってました。ほんとに。

でも、ここでちょっと厄介なのが…そう、税金の問題です。

これ、けっこうセンシティブでデリケートな話なので、
私たちだけの判断では進められません。

そこで、弊社の顧問税理士の先生に、今回の経緯をしっかり説明したうえで
アドバイスをいただくことにしました。

私自身、税金に関する資格は持っていないので、
詳しいことまではお伝えできないんですが——
ざっくり言うと、「とんでもなく高い税金がかかる可能性がある」ってことなんです。

今回のように、前妻の方が“手続き上しかたなく”保険金を受け取るケースでは、
**あくまで「保険金を受け取ったのは仮の形」**
というスタンスを保つ必要があります。

もし、前妻の方がその一部でも自分のものとして受け取ってしまうと、
送金された全額に対して税金がかかってしまう可能性があるんです。

さらに、そのお金を今の奥さまに送ると——
それは「贈与」とみなされて、
また別の大きな税金が発生してしまうという二重の落とし穴が…。

とはいえ、現実問題として、
保険金を受け取れるのは“前妻”の方しかいないわけです。

だからもし、その方に
「あなたには渡しませんよ。税金もちゃんと私が払いますから」
なんて言われてしまったら……もう、それまでなんですよね。

ちなみに今回のお話は、
まだ実際に手続きが進んでいるわけではなくて、
どういう結末を迎えるのか…正直、まだわかりません。

この先どうなるか、私自身もちょっとドキドキしています。

結果については——そうですね、
またそのうち、気が向いたときにでもお話ししようかなと思っています。

とにかく今回、このブログで一番お伝えしたいのはこれです。

ご家族がいる方は、自分が契約している商品を、ちゃんと家族に共有しておくこと!

そして、その商品の特性や仕組みも、できればきちんと説明しておくこと。

「自分じゃうまく説明できないな…」って思ったら、
遠慮なく IFAに連絡して、
「うちの家族にも説明してもらえますか?」ってお願いしちゃってください。

それだけで、いざというときの安心感がぜんぜん違います。

ちなみに弊社では、
こうした“もしものときに困ってしまう方”を一人でも減らすために、
「死亡時受取人」についてのセミナーを、今年2月に開催しました。

ありがたいことに、参加された方からご好評をいただきました!

今後も、同じテーマでセミナーを開催していく予定ですので、
開催が決まった際には、ぜひお気軽にご参加くださいね。

 

それから、以前からお伝えしていることですが——

「IFAに連絡してもなかなか返事がこない…」
「連絡が遅いし、商品についての説明もしてくれない…」

そんなふうにお困りの方がいらっしゃいましたら、
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

一人で抱え込まずに、まずはお話だけでも大丈夫です◎

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