米国の主要株価指数の中で、
唯一史上最高値を更新していなかったNYダウも、ついに新高値を更新しました。
さらに、S&P500に至っては6500ポイントに到達しています。
私たちがサポートしている商品の中には、
このS&P500に連動しているものがあります。
そこで、2014年4月から積立を開始された方の証券価値を確認してみました。
これまでに毎月コツコツと積み立ててきた合計額は USD 68,500。
それに対し、現在の時価総額は USD 116,434 となっていました。
「指数は1900ポイントから6500ポイントまで上がっているのに、1.7倍しかないのか」
と感じる方もいるかもしれません。
しかし、一括投資ではなく積立であること、
さらに手数料も差し引かれることを考慮すると?
そしてここで忘れてはいけないのが為替です。
2014年4月から現在までのドル円の月平均レートはおよそ 122円。
単純計算すると、約 800万円の投資額に対して600万円のリターン が出ていることになります。
つまり 11年で600万円の利益。
この数字を聞いて、皆さんは「少ない」と感じますか?それとも「十分大きい」と思いますか?
という事で指数のチャートを見ていきましょう。
NYダウ
ナスダック100
S&P500
先ほども触れましたが、
S&P500は2014年4月の 1,900ポイント から
直近では 6,500ポイント へと上昇し、約 3.4倍 になっています。
一方で、
日経平均
日本株を代表する 日経平均株価 も健闘しています。
2014年4月には 14,800円台 でしたが、2025年8月現在は 43,800円台 に達し、
こちらも約 2.9倍 となっています。
ただし、大きな違いは「史上最高値の更新」にあります。
日経平均は1989年(昭和64年)1月6日に 38,915.87円 をつけて以降、
実に 35年もの長い間 高値を更新できませんでした。
そしてようやく、その壁を突破したのが 2024年7月11日 です。
それに対してS&P500は、1989年1月6日の終値が 280.67ポイント。
そこから2025年8月28日の終値は 6,501.86ポイント です。
つまり 23.16倍 に成長していることになります。
円安がリターンを押し上げる
2014年4月のドル円の月平均はおよそ 102円。
2025年現在では 150円前後 まで円安が進んでいます。
つまり、同じ米ドル資産を持っていても、
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円安が進むと、円に換算した資産額は膨らむ
という効果が働きます。
例えば、ドルベースで2倍になった資産でも、
為替が1.5倍動けば「円換算では3倍」のリターンになることもあるのです。
円建て投資との違い
一方、日本株(日経平均)は円建てのため、為替によるリターンの押し上げは期待できません。
むしろ、円資産だけに偏ってしまうと、
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日本経済の成長に依存してしまう
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長期停滞期(1989年〜2024年のような「失われた35年」)に耐えなければならない
というリスクを抱えることになります。
ドル建て運用の意味
したがって、米国株に投資するメリットは単に「株価の成長力」だけではなく、
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ドルという通貨そのものの強さ
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円安トレンドから得られる副次的なリターン
も享受できる点にあります。
もちろん、逆に円高局面では資産価値が目減りするリスクもありますが、
長期的には「世界の基軸通貨であるドルで資産を持つこと」が
リスク分散として大きな意味を持ってきます。
完全に話はそれますが、
ここ10年余りで「驚異的な上昇」を遂げた資産といえば ビットコイン でしょう。
世界初のビットコイン取引所として知られる「Mt.Gox」での上場時価格は、
1BTC=0.05ドル だったそうです。
ビットコイン
それが今や、当時から比べると 248万倍 もの上昇となっています。
まさに桁外れのリターンであり、資産運用の世界でも異例中の異例といえます。
もちろんビットコインのような極端な値動き資産はリスクも大きいですが、
資産運用の世界では 株式・通貨・暗号資産と、
それぞれ異なる特徴を持った資産をどう組み合わせるか が重要になります。
そろそろ為替にも触れておきたいと思います。
ドル円
148円半ばにあるレジスタンスラインに頭を押さえられている感じです。
下から迫ってきているトレンドラインにどう絡んでくるのでしょう。
この状況を見るために必要なアレも見ておきます。
ドルインデックス
今月開催されるFOMCで利下げが行われる可能性が高いことからか
動きが無い状況が続いています。
比べてみるためのおなじスケールのドル円チャートがこちら。
言わずもがな。という感じでしょうか。
そして最後にタイトルにある、
「あれも好調」
のあれについてのお話です。
GOLD
GOLDが再び高値を更新
4月22日に最高値をつけた後、3か月以上も停滞していた 金(GOLD)。
しかしここにきて連日上昇を続けており、
本日時点ではまだ確定値ではないものの、
チャートのヒゲ部分では前回高値を上回っていることが確認できました。
上昇要因
今回の金価格の上昇には、複数の要因が重なっていると考えられます。
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FOMCによる利下げ観測:利下げ局面では金利を生まない金の相対的魅力が高まる
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米国の政治リスク:不確実性が高まると「安全資産」としての金需要が増える
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インドの祝祭シーズン:伝統的に金需要が拡大する季節要因
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中央銀行による金保有の増加:外貨準備の分散化ニーズ
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金ETFの人気拡大:個人投資家・機関投資家からの資金流入
これらが複合的に作用し、金相場を押し上げていると考えられます。
円ベースでの影響
さらにここ最近はやや円安方向に振れていることもあり、円建ての金価格も上昇傾向です。
日本の報道でも「金価格の過去最高更新」が再び大きく取り上げられる可能性が高そうです。