テーマはTime Deposit(定期預金)の有効活用法です。
昨日HSBC香港の口座管理に関するオンラインセミナーを開催しました。
予定では90分で終了するはずでしたが、急遽お伝えしなければいけない内容が増えてしまったために参加いただいた方には大変申し訳ない事をしましたが、110分の長丁場になってしまいました。
セミナーでは凍結・ロック・閉鎖を避けるためのポイントを中心にお伝えしましたが、その中でセミナー参加者の方だけに公開した「こぼれ話」があります。
それが、多くの方が見落としているTime Deposit(タイムデポジット/定期預金)の使い方です。「金利が低いから」と敬遠されがちですが、実は条件次第で普通預金の20倍以上の金利がつくケースがあり、しかも口座を「使っている」状態を作るという副次的なメリットもあります。
そもそもTime Deposit(定期預金)とは
Time Depositは、あらかじめ決めた期間だけ資金を預け入れ、その期間に応じた金利を受け取る仕組みです。HSBC香港ではインターネットバンキングやスマホアプリから、いつでも自分で設定ができます。
普通預金(Savings)に置いたままの資金を、数クリックで定期預金に振り替えられるのがHSBC香港の便利なところですね。
「通常金利」と「新規入金金利」で大きく違う
ここが今回のこぼれ話の核心です。同じ3か月の定期預金でも、資金の種類によって適用される金利がまったく違います。
| 区分 | 3か月の金利(セミナー時点の一例) |
|---|---|
| 通常金利(すでに口座にある資金) | 年0.125% |
| 新規入金金利(新しく外部から入金した資金) | 年3.20% |
その差は25倍以上。「新規入金金利(New Fund)」は、他行などから新たにHSBC香港へ送金してきた資金に対して適用される優遇レートです。すでに口座にある資金を定期に回す場合は、通常金利が適用される点に注意してください。
※金利は市場環境やキャンペーンによって頻繁に変わります。上記はあくまでセミナー時点の一例です。実際に設定する際は、必ずインターネットバンキング上の最新レートをご確認ください。
設定条件——1万香港ドルから、期間は1週間〜1年
- ✅ 最低金額は1万香港ドルから設定可能
- ✅ 期間は1週間から1年まで選べる(1週間、2週間、1か月、2か月、3か月、6か月、9か月、12か月)
- ✅ 5万香港ドル相当額以上を預け入れると優遇金利が適用される(例:USD 6,500 以上)
- ✅ 通貨によって金利が異なる——HKD建(例:2.4%)てとUSD建(例:3.2%)て、その他通貨で金利が変わります
設定手順の注意点
1. 通貨ごとに金利が違う
「なんとなくHKDで」と決めず、預けたい通貨のレートをそれぞれ確認しましょう。同じ期間でも通貨によって金利が変わります。
オフショア投資で積み立てていた資金を引き出しHSBCで受け取った場合、その多くはUSD建てのためにUSD servingsに着金します。せっかくUSDで着金したのであればUSDのままTime Depositを組むという手段もあります。
2. 「1年」を選ぶと途中解約のハードルがグッと上がる
預入期間に最長の1年を選択した場合、1年を待たず満期前に解約しようとすると香港への渡航が必要になるだけではなく、さらに解約手数料も発生します。「1年間、絶対に動かさない」と言い切れる資金以外は、3か月など短めの期間で回すのが無難です。
3. 自動継続(オートリニューアル)の満期日に注意
定期預金を自動継続に設定していると、画面に表示されている満期日どおりに資金が戻ってくるわけではありません。満期が来るたびに自動で次の期間へ預け直されるため、実際に引き出せる日は表示上の満期日とズレます。
なお、自動継続の設定は、あとから変更が可能です。「次の満期で定期預金を解約して普通預金に戻したい」という場合は、満期日より前に自動継続をオフに切り替える必要があります。
※HSBCのクレジットカードを保有されている方は、強制的に5万香港ドルのタイムデポジットを自動継続で組まされています。現在は、Masterデビットカードがあるのでクレジットカードを解約してしまい5万香港ドルを有効活用するという選択肢もあります。
『わたしの見解』——Time Depositを「やるべき人・やらなくていい人」
👉やるべき人
- 口座の凍結・休眠が心配な人(定期預金の設定・満期も「取引実績」になります)
- 1万香港ドル相当額以上の資金を、普通預金で遊ばせている人
- フレンズプロビデント、RL360等を引出し/解約してHSBCの口座で受け取ったばかりですぐに使う予定が無い人。商品の乗り換えなどですぐに使用する必要ない場合には、優遇金利が適応されることもありTime Depositを組むのも良いでしょう
👉やらなくていい人
- そもそも残高が1万香港ドル以下しかない人。残念ながら最低金額に届きません。(口座を開設した時期によっては、毎月手数料が発生してしまうので追加入金が必要です:参考ブログはこちら)
- 2万USD以上のまとまった資金がある人——この規模の資金があるなら定期預金を組むより、SUNLIFEなどの証券・運用商品を契約したほうが資金効率が良いです
まとめ
- ✅ HSBC香港のTime Depositは1万香港ドル・1週間〜1年で設定でき、5万香港ドル以上で優遇金利が付く
- ✅ 「通常金利」と「新規入金金利/優遇金利」で大きく差がある(例:3か月で0.125% vs 3.20%)。新規送金資金は高金利が狙える
- ✅ 通貨ごとに金利が違う。1年契約は途中解約に渡航+手数料が必要なので短期がおすすめ
- ✅ 自動継続だと実際に引き出せる日は表示満期日とズレる。設定はあとから変更可能
- ✅ 凍結対策と眠っている少額資金の活用を兼ねられるのがTime Depositの本当の使いどころ。まとまった資金がある人は別商品を検討
- ✅ 優遇金利は3か月と6か月の1クールのみ。優遇金利は自動継続したとしても金利は通常金利に戻ってしまう。
金利は変動が激しく、キャンペーン条件も随時変わります。当社では最新情報を追いかけながら、セミナーやサポートを通じてお伝えしています。
「Time Depositの設定方法が分からない」「自分の資金だとどう活用するのが良いか相談したい」「口座が凍結・休眠と言われてしまった」という方は、お気軽にご相談ください。
当社では、日本在住でHSBC香港をはじめとする海外口座をお持ちの方向けに、口座管理に関するサポートを行っております。















