
HSBCサポート実例
相変わらずHSBCの口座でお困りの方が多いようで、先日もサポートのご依頼をいただいたのですが、ちょっと変わった内容だったのでご紹介しておきます。
相談内容
10年以上前に口座を開設したが、開設してから一度も口座を触っておらず、先日ATMカードで引き出しをしようとしたところ、エラーメッセージが出て引き出しできなかったので、サポートをしてほしい。
といったご相談をいただきました。
上記のサポートであれば、普段と何ら変わらないサポート内容なので全く問題ありません。
しかし、サポートにあたりお電話でヒアリングしたところ、出るわ出るわ!いくつもの問題/疑問点が発覚しました。
問題と疑問点
その1・口座は奥さんと自分の共有名義で作ったはずだが定かではない。
その2・実際に香港へ渡航したのは、間違いなく奥さんのみ。
その3・同じ色のATMカードが複数枚手元にある
その4・インターネットバンキングに登録したかどうかが不明
その5・セキュリティデバイスが届いたはずだが、どこにあるか不明
その6・HSBCに登録したメールアドレスがわからない
その7・口座が凍結
という具合に、久しぶりに重症な方でした。
1つずつ紐解いていくと、
その1→口座は奥さんと自分の共有名義で作ったはず。
ご相談者の方いわく、奥さんと共有名義の口座だと認識しているが定かではないとのこと。
口座開設後に引っ越しをされておらず、自宅に郵送されてくる書類がある、もしくはインターネットバンキングにログインができる状態であれば確認するのは非常に簡単で、statementに記載されている名前で共有名義なのか単独名義なのかを確認することができます。
今回のご相談者の場合には、インターネットバンキングの登録をしているのか自体不明だったので、HSBCから送られてきていた書類がまだ手元にあったので、それを確認してもらいました。
※記事の最後に、インターネットバンキングからのstatement確認方法をご紹介しておきますので、最後までお付き合いください。
その2→実際に香港へ渡航したのは奥さんのみ。
現在は口座開設をする場合、渡航が必須ですが、10年程前は渡航が不要で書類を郵送するだけでも口座を開設することができました。そのため、奥さんだけが渡航して共有名義の口座を開設することも可能だったのです。
その3→ATMカードが複数枚手元にある
このATMカードが複数枚手元にあることで、共有名義であると認識されていたようです。
この方が当初開設されたグレードはAdvance口座だったのですが、Advanceは口座開設が完了するとその場で無記名のATMカードが発行され、銀行側で割り振られたATMカードの暗証番号(PIN)を開設した銀行のATMで変更することが可能です。そして、後日名前や有効期限が記載されたATMカードが自宅に郵送されてくるので、届いたカードを有効化(アクティベーション)して使用します。
このように、手元には同じ色(グレード)のATMカードが2枚ある状態になります。(使えるのは、あとから送られてきた記名されたATMカードだけですので、本来は破棄しておくものです)
現在は廃止されましたが、当時スマートバンテージ口座を開設した場合には、その場ではカードは発行されません。後日、名前と有効期限が記載されたカードが自宅に郵送されてくるので、口座開設直後には暗証番号を変更することができず、ATMカードの暗証番号は割り振られた番号をずっと使うことになります。
または、どうしても暗証番号を変更したい場合には、香港に渡航して現地のATMにて暗証番号を変更する必要があります。
その4→インターネットバンキングに登録したかどうかが不明
弊社で口座開設のサポートをご依頼いただいた場合には、口座開設後必ずインターネットバンキングの登録をしていただくようにしていますが、この方がサポートを受けたところではそうしたサポートがなかった気がするとのこと。口座開設時に貰った資料にも、ログインネームや第一パスワード、第二パスワード、秘密の質問等が書かれたメモがなかったということなので、登録はしていなかったようです。
その5→セキュリティデバイスが届いたはずだが、どこにあるか不明
小さな電卓のようなものが届いたのは記憶していたようですが、今はどこにあるのかわからない。。。さらに、有効化もしているかわからないとのこと。
現在は、再発行してくれないのでモバイルデバイスをセットアップする必要があります。
その6→HSBCに登録したメールアドレスがわからない
今使っているメールには、HSBCからのメールは届いていないということ。
例えばこんなメール↓
HSBC香港からのメール「Establish your Tax Residency ~」
インターネットバンキングにログインができれば簡単に確認することができて、さらにセキュリティデバイスがあればその日のうちにメールアドレスの再登録ができるものの、この方の場合にはインターネットバンキングにログインできないため不可能。
そのため、書面での再登録が必要となりました。
その7→口座が凍結
そして、口座の凍結です。
そりゃそうですよ、10年以上も放置していたわけですから凍結されても仕方ありません。下手すると口座が抹消されている場合もあるので、定期的なメンテナンスは重要だということです。
初めは単純に凍結解除のサポートかと思っていましたが、ちょっと手のかかるサポートになりました。
とはいえ、普段のサポートよりも多少時間がかかってしまいましたが、すべての問題を解決することができ今回も感謝のお言葉をいただくことができました。
HSBC香港の口座のことでお困りでしたら、お気軽にご連絡ください。
インターネットバンキングeStatementsの確認方法
・HSBCのインターネットバンキングにログインし、My Banking(マイバンキング)からeStatement/eAdviceのview/Manage documentsをクリックします。
・移動したページのeStatement/eAdviceにある、ViewをクリックするとeStatementが表示されます。
あまりないと思いますが、ご自身の口座が共有名義か単独名義かを知りたい場合には、
<単独名義の場合>
ひとりだけの名前と住所が記載されています。
<共有名義の場合>
共有名義の場合には、しっかり二人の氏名が記載されています。
おまけ
ちなみに、共有名義を単独名義に変更することはできませんが、単独名義を共有名義に変更することは可能です。
ただし、新規の口座開設同様に、共有名義に追加する人と元の名義の方、二人の渡航が必須になります。
新規の口座開設や共有名義の追加などご要望がございましたら、一度ご相談ください!
現時点では渡航が困難なためサポートを行うことができませんが、平時に戻り次第サポートさせていただきます。
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